オイルについて
エンジンオイルについて
自動車に使用される潤滑油(エンジンオイル、ミッションオイル)には、大きく分けて鉱物油と化学合成油の2種類があります。ここでは、そのオイルについての仔細な解説は敢えて避けますが、FIAT500に適正を示す潤滑油は鉱物油になります。
この適正判断は、対象車種のエンジン、トランスミッションに使用されている樹脂部品の材質によって決定付けられます。自動車のエンジン、トランスミッションに使用されている樹脂部品(パッキン オイルシール、オーリング)の材質は、二トリルゴム、シリコンゴム、フッ素ゴムの3種類に分けられます。
このうちシリコンゴムとフッ素ゴムは化学合成油に対して強い耐性を示しますが、二トリルゴムに化学合成油を一定期間接触させると膨潤反応、あるいは硬化反応を引き起こします。膨潤反応、硬化反応を発生させたパッキン、オイルシール、オーリングは、エンジンやトランスミッション内部の気密性を保つと言うそれら本来の役割が果たせなくなり、結果として著しいオイルリークが始まります。
FIAT500に使用されているパッキン、オイルシール、オーリングは、須く全て二トリルゴムで出来ています。その500のエンジンに化学合成油を使用すると、特に顕著な症状として2箇所あるクランクサポートオイルシールからの激しいオイルリークが発生し、トランスミッションの場合は、数週間でドライブシャフトブーツが膨潤反応(ブヨブヨになる)を起こし亀裂が入る事があります。
FIAT500の様なビンテージカーは、正常な車両でも様々な部位から少しづつオイルが滲んできます。オイルリークを最小限に止める為にも、油脂類は必ず鉱物系を御使用下さい。
当店では、全て高品質な鉱物油を使用しております。